2012年6月アーカイブ

2012年12月9日(日)9:30~秋葉原コンベンションホールにおいて

『2012年 スタディーグループ赤坂会20周年記念
&寺西歯科医院30周年記念 特別講演会
~低侵襲インプラント治療を目指して~』


を開催いたします。

詳しくはこちらのPDFをご覧ください。
今回で、4回目となる成人矯正についての例会でした。
過去の例会で、補綴歯科医と矯正歯科医の考えや視点の相違を探って参りましたので、少しずつ答えが見えてきたように感じます。前回の例会では、テーマを「診断・治療方針」とかなり狭い範囲にしぼり具体的な点について話してみました。今回は、動的な矯正治療が終わった後、保定治療をどうすすめるのか、歯冠修復を行う際にどの点を注意するべきか、といった矯正治療の後半部分に焦点を当てて、話しを進めてみました。

5人の演者のうち4人の演者は、自らの手で矯正治療も修復治療も行うという立場で論じて頂きました。治療のアプローチや初診時のデータ分析などに差があり、会場から質問も多く頂け、活発なdiscussionができたと思います。どの演者も治療後の仕上がりは、とても良いものであったと感じております。会場からの質問は、「セファロの意義」について問うたものが印象に残っております。補綴歯科医の立場からするセファロ分析がいかに矯正治療を難解なものにしてしまっているのかを、あらためて実感致しました。このことを考えると、次回はその難解にしているセファロ分析に焦点をしぼったテーマで「包括歯科治療におけるセファロ分析」という内容について話し合うと面白いのではないかと感じております。セットアップ模型についても質問があり、作製方法やその意義は、やはり関心のあるところであると再認識致しました。セットアップ模型についてのテーマも次回の例会でとりあげるものとして面白いものであると考えます。

「包括歯科治療におけるセファロ分析」あるいは、「徹底討論~セットアップ模型」といった題目で次回例会を検討し、少しずつでも矯正歯科を理解して頂いて、新しい方向性を示していきたいと思います。

プログラムチェアマン 野寺義典



2012年度 第1回例会「成人矯正パート4」のチェアマンとしての報告

セファロ分析については今回もディスカッションポイントとなった。これにつては過去の例会でもディスカッションがあった。今一度、セファロ分析についてはなにが問題点で何が解決策であるのか、成人矯正におけるセファロ分析とはなにか、まとめてもいいのかもしれない。
今回はあまり話題にならなかったが、セットアップ模型についても同様である。
セファロ分析とセットアップ模型についてはある程度のコンセンサスを得ないと毎回同じディスカッションをしなくてはならないのが心配である。

プログラムチェアマン 藤田大樹


包括的歯科治療を成功させる上で良好な結果を導くには、明確な治療ゴールの確立が不可欠でありそのために必要なオプションとして矯正治療は重要な位置付けがなされている。
今回はSet-up模型製作後、改善すべき問題点を抽出し治療計画を立案したケースを報告させていただいた。
微力ながら会員の皆様への一助となれば幸いである。

川崎歯科・矯正歯科医院 川崎宏一郎



2012年5月20日に2012年度第一回赤坂会例会が晴天の中、東京国際フォーラムにて開催されました。

今回のテーマは、「成人矯正治療パート4 ~矯正治療のその後~」と題して発表が行われました。 野寺新会長挨拶の後、プログラムチェアマンである藤田大樹先生より趣旨説明があり、総勢5名の先生方のケースプレゼンテーションおよびディスカッションが始まりました。

最初に東京都練馬区で上野歯科医院を開業されている上野博司先生より「下顎位の改善手段としての矯正治療」と題して発表がありました。永久歯の先天性欠損を伴う反対咬合のケースでは、とても複雑なケースを矯正治療および補綴治療にて改善されており、会場からも多くの質問が飛び交いました。特に下顎位がずれているケース、補綴的に大きく変えるケースについてのセファロ分析の位置付けについて考えていく必要性を感じました。

次に東京都中野区で中野デンタルクリニックを開業されている松尾幸一先生より「修復治療を考えた矯正治療」と題して発表がありました。犬歯関係、アンテリアカップリング、バーティカルストップの改善を念頭に置き、複雑なケースも特に審美的に仕上げてあり、会場からも感嘆の声がきかれました。特に術前のセットアップの指示や、ゴールへのイメージなどがディスカッションの中心になりました。

昼休みをはさみ、午後から大分県で加來デンタルオフィスを開業されている加來慶久先生と宮崎県で小村歯科医院を開業されている小村浩斉先生より、「矯正治療その後 -特に咬合安定に注目して‐」と題して発表がありました。大変丁寧な語り口調で、豊富な症例を文献を交えて発表されており、とても勉強になりました。とくにセットアップ模型からのインプラント埋入への移行の方法や、マイクロスコープ下で根管治療をした歯の矯正治療による周囲骨の再生についての報告は参考になりました。

その後愛知県名古屋市にて歯科サンセールを開業されている田ケ原昭弘先生より、「咬合平面に左右差のあるケースに対する治療戦略」と題して発表がありました。顔貌レベルでの咬合平面の問題が顕著なケースで、先生自身が開発されたTOPアナライザーを使って評価後、矯正治療と補綴治療にて改善されたケースでした。また矯正から補綴まで田ケ原先生自身が手掛けておられ、特にブラケットボジションをどこから求めるかなどについてもディスカッションが深まりました。

最後に長野県松本市で川崎歯科・矯正歯科医院を開業されている川崎宏一郎先生より、「欠損をともなう歯列不正患者に対し包括的に咬合再構成をした1症例」と題して発表がありました。矯正専門医ながら、補綴も自身で手掛けられていることから、インプラントの埋入ポジションや補綴設計に関してまでディスカッションは広がりました。またCGFを用いた再生療法も手掛けられておられ、今後の治療の経過を含めた報告が期待できそうでした。

最後に総括として寺西先生より、総合ディスカッションが行われ、今後の矯正治療の指針として、CTを用いた評価や、セファロ分析において成長期と成人とをわけて整理する必要性を説かれました。

無事に成人矯正をテーマとした例会も4回目を終えましたが、今後さらなるディスカッションが期待できそうです。

よしだ歯科クリニック 小森 真樹