
2014年5月11日に2014年度第1回赤坂会例会が国際フォーラムにて開催されました。
今回は「あの症例の予後を知る~赤坂会アワード症例のその後~」というテーマで発表が行われました。
まず最初に会員発表に先立って、顧問である寺西先生の基調講演からスタートしました。重度歯周病患者を的確な審査診断と緻密な手技で治療した術後30年近い歯周補綴のケースをご紹介いただき、会場からは感嘆の声があがりました。 炎症と力のコントロールがとても重要だということを思い知らされると同時に、患者のライフステージを考慮したオーダーメイドの治療の重要さについて再確認させられるすばらしい講演でした。

会員発表ひとケース目は友貞宗人先生による「上顎にオーバーデンチャー、下顎にインプラントを用いて咬合再構成した症例」という演題でした。 以前から赤坂会で相談しながら進めていったケースなようで、当時のディスカッションの内容なども交えながら前歯部をコーピングにすることの是非や金属床にするべきかどうが、力への対応など様々なテーマでディスカッションがされました。

2ケース目は野寺義典先生による「補綴処置を伴ったハイアングル成人矯正症例の行くすえ」という演題でした。 矯正後の保定について、矯正治療での臼歯のポジションについてなど様々なディスカッションが行われ大変盛り上がりました。 またこのケースで補綴治療を担当されている藤田大樹先生から前歯の補綴治療を伴う矯正治療での注意点などの示唆もあり大変勉強になりました。

昼休みを挟んで午後は藤田大樹先生の「上顎R.P.D. 下顎インプラントにて機能回復を行った、12年経過症例」という演題からスタートしました。 的確な設計とラボコミニュケーションにより作られたR.P.Dの予後のすばらしさに驚かされました。サッカー日本代表岡田元監督の言葉を引用した「勝負の神様は細部にやどる」という言葉が大変印象的でした。
4ケース目は吉田拓志先生による「上顎総義歯、下顎にインプラント及びクラウンブリッジによる咬合再構成」という演題でした。 上顎をシンプルな義歯で仕上げて、下顎をリジットなインプラントでとてもきれいに仕上げられていて経過も良好なため大変参考になりました。 治療のKeyとなる下顎前歯のとりあつかいについてのディスカッションが興味深かったです。

最後のケースは飯沼先生による「上顎両側中間歯欠損に対して両側性R.P.Dを用いて歯列弓の保全を試みた症例」という演題でした。 設計も手技も完璧に思われるようなケースがこのように崩壊してしまうのを目の当たりにして大変驚いたのと同時に、治療に絶対はないのだということと、何か起こった時に適切な手技で適切なタイミングでリカバリーすることの重要性を感じとても勉強になりました。
今回の例会でみたケースはどれも赤坂会でならった通りのコンセプトで行われていて、それが10年以上も予後もあり結果も出ているすばらしいケースでした。 赤坂会のコンセプトの素晴らしさを再確認でき、一歩ずつコンベンショナルな手技を積み重ねることでどのケースも長期経過を得ることができるのだということがわかりとても励みになる例会になりました。
エド日本橋歯科 吉田 雄太

